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Vol.18 「物語に込められた教訓」
物語に込められた教訓
物語からは、登場人物の行動を通して様々な教訓が得られます。ただ「〇〇をした方がいい」「××はしちゃダメ」と言うより、登場人物たちの成功や失敗への顛末をたどることで、印象に残りやすくなります。今回は、物語を通して、人生の教訓、日々の生活に活かせる教訓を学びましょう。
どんな教訓が込められている?
親子で映画を見たり、同じ本を読んだりしてみましょう。その物語にはどんな教訓が込められているでしょうか?「こんな行動をしたから、こんな結末になったんだね」などと、登場人物の考えや行動から、起こった結果までの道筋をたどることによって、物語に込められた教訓が浮かび上がります。また、視点を変えると違った教訓が浮かび上がることもあります。たとえば「ウサギとカメ」だと、カメに注目すると「コツコツ積み重ねることの大切さ」、ウサギに注目すると「油断大敵」という教訓が見えてきます。話し合うことで、自分ひとりでは気づけなかった、新しい発見があるでしょう。
身近なことと重ねてみて
つぎに、その教訓を、最近身近に起こった出来事と重ね合わせて考えてみましょう。たとえば、『アリとキリギリス』。夏休みの宿題。アリのように毎日コツコツ取り組みましたか? キリギリスのように遊んでばかりで、あとで後悔しませんでしたか?こうして、身近なことに置き換えることによって、教訓は教訓としてより強く心に残ります。
物語に込められた教訓を見つけ出すという思考をくり返すことで、「物事を抽象化して考える」といった、「物事の本質を見る力」「読み解く力」がつきます。また、「抽象化したことを別のことに置き換えて考える」ことも、思考の幅をひろげるトレーニングになります。また、そのような視点で童話などの物語を改めて読んでみたり、話し合ってみたりすると、大人でも思わずハッとするような発見に出合えるかもしれませんよ。
vol.18 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2019年9月号掲載