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Vol.5 「想像力トレーニング」

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想像力トレーニング

「網目の法則」について考える

 マンガ『君たちはどう生きるか』に、主人公のコペル君が、人間は、世界の大きな流れを作る〝分子〞のようであり、粉ミルクが自分の手元にくるまで、実に多くの人が関わっていることに気付くシーンがあります。コペル君はその発見を「人間分子の関係、網目の法則」と名付けます。
 今回は、このコペル君の「網目の法則」にならって、一つの物に焦点を当てて、その物が、自分の手元にくるまでの過程でどれだけの人が関わったかについて考えてみましょう。「コンビニのおにぎり」「えんぴつ」「メガネ」など、そのとき目にしたものを題材に、「これがここに来るまでにどんな人が関わったかな?」と家族で一緒にワイワイと話すことは、想像力を磨くよいトレーニングになります。
 例えば「コンビニのおにぎり」だと、コンビニの店員さん、おにぎりを店に持ってきた運送の人、おにぎりをつくる機械をつくった人、お米農家の人、海苔をつくった人、具の梅干を漬けた人、その梅干の梅を栽培した人、包装しているパッケージをデザインした人……といったふうに、どんどん言い合いっこして勝負をしてもいいですね。

想像が膨らまないときは

 想像を膨らませるコツは、その物をじっくり観察することです。そうすると、いろいろな物が見えてきます。おにぎりだと、お米、具、海苔、包装している袋、具の名前が書かれたシール……それらを手掛かりに、想像を膨らませてみましょう。成分や材料が書かれたシールも大きなヒントになります。

 夏休みは出掛ける機会が多く、様々なものを見聞きする機会に恵まれます。そのときに、人と人、仕事と仕事のつながりを意識しつつ社会を観察することで、お子さんはたくさんの新たな視点を得ることでしょう。

  • 君たちはどう生きるか

    「 漫画 君たちはどう生きるか」

    原作:吉野源三郎 作画:羽賀翔一
    「人間分子の関係、網目の法則」は第4 章「ニュートンの林檎と粉ミルク」に出てきます。

vol.5 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2018年8月号掲載

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