子供の考える力・書く力はこうすれば伸びる!

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子育て相談 Vol.13

今月のお悩み

教育の変化への対処法

大学入試方式の変更など、学習内容が、親世代とずいぶん変わっていくようで不安です。
この春小学4年生になる男児の母親です。今のところ、中学受験など特に進路について明確なイメージもなくのんびりやっているのですが、大学入試方式の変更や、ICT化など私たち親世代が学んできた内容とすっかり変わってくるようで、これからの、親としてのありように、漠然とした不安を感じています。息子が日々の勉強を頑張ることが大前提かとは思いますが、親としてしてやれる情報収集・分析などといったサポート法についてアドバイスいただきたく思います。

先生の回答

子どもの知りえない情報を提供するのが親の役割。
信頼関係をベースに、興味を引き出すように伝えましょう。

 いま、日本の教育が大きく変わろうとしています。これからの社会で活躍できる人を育てるために必要な変革です。この改革によって、学校では本来子どもが持っている「考える力」を引き出し、試験でも「考える力」が問われるようになります。
 たとえば、大学入試で何が変わるかというと、知識だけではなく思考力・判断力・表現力が試されるようになります。知識を身につけると私たちは「知っている」というレベルにいきます。ところが、知っているというだけでは、その知識から何かを生み出すことはできません。思考力・判断力・表現力を身につけることで、「知っていることを使って結果を出せる」というレベルに到達します。これこそが社会で活躍できる人の姿です。思考力・判断力・表現力を伸ばすために、その基礎である「考える力」を伸ばす必要があるのです。この教育変革に備えて、親のありかたについて考えましょう。

教育変革・親の心得3つ

1.アンテナをしっかり立てる

 まず1つ目は、学校やその他教育界からの情報によくアンテナを立てておくことです。入試が変わるということは、入試に向けた教育も変化していきます。学校などがどのようにその変化を起こそうとするかをよく理解することです。

2.自分の軸を持つ

 2つ目は、多くの情報を求めながら、過剰に振り回されないように自分の軸を持つことです。あれが変わる、これが変わるという情報が入るたび、親たちは「このままで大丈夫?」という漠然とした不安を感じますが、過剰に心配する必要はありません。不安を鎮めようとして過剰に情報を取り込んでも、余計に迷いが生じるだけです。変革は自然に進行し、子どもは新たなやり方の中で育っていきます。情報を得ることと、情報に振り回されないことを両立させるために、学校以外に信頼できるニュートラルな情報源を1つか2つ決めて、常に新しい情報に触れておくようにするといいでしょう。「これさえすれば大丈夫」などの売り文句や、過剰に不安をあおるような表現には飛びつかず、冷静な目で情報を取捨選択できるようにしましょう。

 また、試験情報以外にも、各大学がどんな教育や研究に力を入れているかという情報にも、大変価値があります。最近は新しい技術や商品の開発でよく大学が紹介されますが、今からぜひ、そういったニュースに積極的に触れてみてください。大切なのは、有名大学に入ることではなく、子どもが将来大学で何を学ぶか、そして、どのように社会でその成果を活かすかです。どのようにして本当に進むべき道を選ぶか、その軸をまず親が持っていてください。

 そして、子どもの傾向をよく理解することも重要です。子どもの気質や傾向をよく観察し、把握しておきましょう。子どもは何が得意で、何が好きか、どんなことに夢中になるかなどがわかっていると、子どもの将来設計に必要な情報がわかり、結果的に子どもによい影響を与えることができます。子どもが興味を持ちそうな分野の職業のこと、スポーツ選手の話題、世界における様々な取り組みについて、子どもの知りえない情報を得て提供することが親の役割と言えるでしょう。そして、それらの情報を押し付けるのではなく、食卓や団らんの話題として、自然に子どもの興味を引き出すよう伝えるのがベストです。

3.良好な親子関係を築く

 3つ目は、親子の関係に関することです。教育の変革がどのようなものであれ、良好な親子関係を築いておくことが、子育ての基盤です。良好な関係なくして、手に入れた情報を活用したり、子どもを導いたりすることはできません。重要なのは信頼関係を築き、維持することです。早い子は、小学4年生ぐらいから親への反抗が始まります。中学生になるとそのピークといえる思春期に突入です。自然な発達の中で、子どもは親から自立するために、親の言うことを聞かなくなります。その時期に大切なのは、過剰に子どもの日常に介入せず、子どもの気持ちを尊重して、親のほうが子どもの心に耳を傾けることです。親に聞く姿勢があれば子どもは話します。信頼関係があれば、親は思春期の子どもの力を伸ばす手伝いができるのです。

Vol.13 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2016年2月号掲載

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