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子育て相談 Vol.18

今月のお悩み

留守番

一人で留守番させるのが心配……。
対処法など教えてください。
夫婦共働きのため、今、小3の長女は、放課後、学童保育に行っています。ただ、高学年になると預かってもらえないとのことで、来年からは私が帰宅するまでの4時間ほど、毎日、一人きりで留守番させることになります。経済的にも仕事は続けたく思っているのですが、近所に両親など頼れる人もおらず、不安な思いに駆られています。防犯上のことはもちろん、精神的にも寂しい思いをさせてしまうのではないかと……。今から教えておかなければならないこと、対処法などあればアドバイスお願いします。

先生の回答

子どもの気質や環境で、捉え方が大きく変わります。
任せつつも、子どもの言葉に耳を傾けましょう。

対策①
「これだけ守れば大丈夫!」ルールがあると安心

 環境の変化は、親にとっても、子どもにとっても、不安なものです。これから毎日一人で留守番をさせる、というようなときは、いろいろなリスクを理解している親のほうがより大きな不安を抱えるものです。
 最大の心配事は、防犯や防災の問題です。これについては、鍵の取り扱いや留守番の間のあらゆるルール、万が一の災害の際にはどのように動くかなどということを、事前に親子で一緒に考えて、わかりやすく判断しやすいルールとして取り決め、何度かシミュレーションしてみる必要があるでしょう。

事前に取り決めておくこと

□鍵の取り扱い
 外から見えないように鍵を持ち歩く、鍵をあけて家に入るときも「ただいま」と声に出して言うなど。
□電話や来客の対応
 留守番電話にしておいて出ないが、電話番号を確認して家族からのものにだけ出るなど。
□火や家電の取り扱い
 台所や暖房器具について、使ってよいものとダメなものを明確にしておく、電子レンジなどの操作に慣れておくなど。
□万が一の連絡先と連絡方法
□災害時の対応と、避難場所

 その他にも、家によっていろいろなルールが必要になると思います。家の中での決まりごとは紙に書いて、電話や電子レンジの近くなど、わかりやすい位置に貼っておくとよいでしょう。
 防犯や防災のルールがしっかりしたものであれば、子どもの安心材料になります。「これと、これと、これさえ守れば大丈夫」という、よく考えられたルールがあれば、子どもは余計な不安を抱えずに済みます。子どもの安全を守るために必要な、適切なルールを考えましょう。

対策②
留守番中にやることについて話し合う

 4時間を子どもがどのように過ごすかということも話し合いましょう。子どもがやりたいこともあるでしょう。習い事や、友だちと遊ぶこともあるでしょうし、その他に高学年のお姉さんになってやってみたいこともあると思います。また、親のほうで、帰るまでにやっておいてほしいと思うこともあるでしょう。宿題や、お手伝いなど話し合いながら、リストアップしてみてはいかがでしょうか。子どもの気質によって異なりますが、一人で過ごすことに慣れるまでは、ある程度、日々の予定を細かく打ち合わせたほうがいいかもしれません。ただし、あまり厳しいスケジュールにならないように配慮しましょう。

対策③
留守番を任せられると思う
理由を具体的に伝える

 ご質問の通り、親のほうには「子どもに寂しい思いをさせるのではないか」という不安があります。これは親自身の心配です。自分たちの都合で、子どもの意志とは関係なく留守番をさせるのだと思ってしまうと、余計にこの不安が膨らんでしまいます。ですがこれは、子どもの感じている不安とは別のものです。毎日4時間の留守番をどう捉えるかは、子どもの気質や環境によって大きく変わってきます。一方で親のほうも、「自分も子どものころやっていたし、できるはず」という親もいれば、「心配で仕事が手につかない」という親もいるでしょう。親の不安の根っこがどこにあるのか、よく考えてみてください。
 4年生ということであれば、案外、一人の留守番を楽しむかもしれません。ですから、親の不安のために最初から「寂しいはず」と決めつけて、「寂しい思いをさせてごめんね」という姿勢で関わることはしないほうがよいでしょう。親が萎縮していると、子どもは余計に不安になります。どんと構えて「では、留守番、お願いします」という態度のほうが、子どもにとっても安心できます。親に能力を認められ、信用されて任せられるということは、子どもにとっては誇らしいことです。ぜひ、「あなたは鍵の管理もきちんとできるし、困ったときには何でもすぐお母さんに相談してくれるから、安心して任せられます」というふうに、子どもがうまく留守番できる理由を、具体的に伝えてあげてください。
 もちろん、寂しい思いをすることもあるでしょう。ですが、それも子どもの自立の過程、子どもの心が強くなるための一歩と考えて見守るようにしましょう。「頑張りたいけど不安だ。一人でできるようになりたいけど寂しい」という葛藤と、「とても辛くて、できない。やりたくない」というSOSは別のものです。親の「寂しい思いをさせているのではないか」という不安が強すぎたり、逆に「子どもはこの試練を乗り越えなければダメだ」という思い込みが強すぎたりすると、子どものメッセージをきちんと受け止められなくなるかもしれません。常に子どもの様子をよく観察して、子どもの言葉に耳を傾け、子どもがどんなメッセージを発しているのか、子どもに寄り添って理解するようにしてください。

Vol.18 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2016年7月号掲載

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