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子育て相談 Vol.3

今月のお悩み

生活について

夏休み中の生活リズムの乱れもそうですが、
宿題が終わらなくても平然としている不真面目さも気になっています。
小学5 年生の息子です。毎年、夏休みのたび、大きく生活リズムを崩し、宿題のこなし方にも計画性がありません。
新学期が迫って焦るようであればそう心配もしないのですが案外平然としており、どうにもごまかせないものだけ新学期になってから友達と助けあってこなしている……といった様子です。
3つ下の妹が几帳面で、生活リズムも崩すことなく、宿題も日々きっちりこなすだけになおさら長男の不真面目さが気になります。
親としてどのように指導していくべきでしょうか?

先生の回答

毎日の生活の中に、机に向かう時間を組み込めるかどうかが鍵となります。

 『自分から勉強する子になってほしい』−よく聞く悩みです。宿題などをせず、平然としている様子を見て、親のほうがヤキモキしてしまいますね。
 人は、一人一人違った性格をしています。性格の半分は、経験や育て方によって後天的に作られますが、残りの半分は、生まれつきの気質です。ですから、同じように育てても、違う性格の大人になります。気質のタイプによって、几帳面でしっかりした子もいれば、楽観的で要領のいい子もいます。それぞれに長所があり、短所があります。親の仕事は、子どもを几帳面でしっかりした子にすることではありません。子ども自身が、上手に自分を律する方法を学べるよう、サポートしていくことです。
 さて、そのステップは以下の三つです。

①親が覚悟を決める

 子どもが宿題をしないで平然としているのを見ると、親は心配になります。なんとかしてやらせなければ、それが親の仕事だ、と感じるかもしれません。ですが、親の仕事は、宿題をやらせることそのものではありません。
 子どもは、生活の上でのいろいろな課題を通じて、自分の仕事を自分でこなす練習をしています。親の仕事は、子どもが自然と自分を律することができるように段取りをして、サポートすることです。
 まずは、親が覚悟を決め、宿題という仕事を子どもに任せることです。口出しをするのをやめましょう。親が子どもの尻を叩いてやらせている限り、子どもは自分を律することを学べません。

②生活習慣をととのえる

 小学5年生であればまだ、生活のリズムを、親のリズムに合わせることができます。
 家によって習慣はそれぞれですから、一概にこうすべきとは言えませんが、たとえば、このように考えてください。朝になったら家じゅうのカーテンを開けます。食事は決まった時間にして、間食も食べていい時間を決めます。テレビのつけっぱなしもやめましょう。そして、夜寝る時間になったら親が率先して寝るしたくをし、さっさと家中の電気を消して寝てしまいます。子ども部屋の電気も、適切な時間に消灯します。寝るしかなくなれば寝ますし、早く寝れば早く目が覚めます。
 生活習慣を整える場面は、親が一家の主として、強制力を発揮すべき場面です。この家で暮らすのであれば、このリズムに沿って暮らしてもらいます、と宣言します。もちろん、親がリビングでいつまでも夜更かしをしていたら、子どもに早寝早起きをさせることはできません。

③静かな時間を作って親が勉強して見せる

 生活習慣がととのってくると、一日の中に、静かな時間ができてきます。そうしたら、親が勉強しましょう。
 親の職業に関することでも、資格の取得でも、読書でもいいですから、子どもにしてほしいと思うように、机に向かってテキストを開きます。もちろん、親には親の仕事がありますから、長い時間は確保できないかもしれません。それでも、忙しい暮らしの中で10分、15分を捻出して机に向かう姿を、子どもはよく見ています。
 そして、机に向かうとき、根気よく子どもを誘ってください。机に向かったら、まず「一緒にやろう」と声をかけてください。もしかしたらすんなり、誘いに乗るかもしれません。乗らなくても、懲りずに毎日続けてください。「勉強しなさい」と無理強いするのではなく、「お母さんの勉強を手伝って」と誘って、とにかく机に向かわせてください。『勉強は、当然のように、大人もする』ということを子どもに見せてください。
 子どもは自分が勉強をしたほうがいいということを知っています。ところが何かきっかけがないと、なかなか打ち込めません。そのきっかけはいろいろです。先生との相性、たまたま読んだ本からの刺激、友人からの影響、親の一言。それに出会うまで、大切なことは子どもを勉強嫌いにしないことです。親が「勉強しなさい」「宿題どうするの」と口うるさく言うことで、子どもは勉強嫌いになってしまいます。勉強嫌いにさえなっていなければ、子どもはその時を活かせます。親の仕事は、粘り強く、勉強は毎日するものだということ、そして勉強は楽しいというイメージを刷り込むことです。

 夏休みの宿題など、計画的にこなす必要のあるものは、まず最初に一緒に計画を立ててもいいでしょう。毎日の生活の中に机に向かう時間を組み込んでしまうことが第一です。夏休みが終わってから帳尻を合わせられるような子は、習慣づけてしまえば、おのずと効率的な方法を考える力のある子です。

Vol.3 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2014年8月号掲載

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