子供の考える力・書く力はこうすれば伸びる!

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子育て相談 Vol.38

今月のお悩み

家庭での学習環境

家庭での学習環境づくりについてアドバイスお願いします。
今春、長男が小学4年生、次男が小学1年生になります。これまで長男はリビングで宿題をし、子ども部屋で弟と寝ていました。兄弟そろってやんちゃで、まだ二人とも親の目の届く範囲で勉強させたほうがいいようにも思えます。
家庭での適切な学習環境づくりについてアドバイスお願いします。

先生の回答

子どもにとって大切なのは、勉強する様子をお母さんが機嫌良く見守ってくれること。

その子にあった適切な環境を探ることから

 適切な学習環境を整えるうえで何が重要になるか、また、どのような環境が適切であるかは、人によって異なります。次のようなことに気を付けながら、その子に合った環境を子どもと一緒に探っていきましょう。今回は、親の目の届くリビングなどで、目につく範囲にゲームやまんがを置かず、テレビを消した静かな状態で、椅子に腰かけて並んで勉強することを基本として考えます。兄弟で一緒に宿題ができれば、教室で集中する訓練にもなります。もう少し大きくなるとプライベートを求め始めますから、それまでは一緒にリビングでやってみてはどうでしょうか。

① 明るさ

 手元がとても明るいほうが集中できるという人もいれば、まぶしいと勉強どころではないという人もいます。とくに照明器具によるまぶしさの違いは、気にする人も、わからない人もいます。いずれにせよ、暗い場所で作業を続けると負担がかかります。まずは手元を明るくすることを考え、子どもがまぶしがっていないかどうかをよく観察してください。

② 静かさ

 静かでないと集中できない人もいれば、日常の雑音を消すために音楽をかけて集中する人もいます。子どもはよく「テレビをつけたほうが集中できる」と主張しますが、ただテレビが見たいというだけではなく、「静かすぎると生活音が気になって集中できない」ということを訴えているのかもしれません。ただ、テレビ番組の音は視聴者の視線をひきつけるように作られていますから、耳に入る雑音を消すにはあまり向いていません。ラジオや音楽を試してみてください。

③ 姿勢

 正しい姿勢で座ることは体の負担を軽減します。座るために使う筋肉を鍛える意味もありますから、字を書くときには、机に対して正しく座れる高さの椅子を用意しましょう。床に足が着かないなら、箱や踏み台に足を乗せます。ですが書くとき以外、たとえば暗記するときには、体を動かしたり、声を出したりしたほうが良いという人もいます。場合によってはリフレッシュもかねて体を動かしてみましょう。

④ 場所

 家ではぼんやりしてしまうのに、塾や図書館でははかどるという人もいます。音や明るさや姿勢が関係していることもありますが、目に付くところにゲームなどが置いてあるとか、兄弟がいるとついちょっかいを出してしまうということもあります。気を引くようなものは視界に入らない場所に片づけ、兄弟でしゃべってしまうなら、間にお母さんが座って静かに読書をするなどの対応を考えましょう。

学習がルーティンの一環となるよう段取る

 ここに挙げたもののほかに、時刻や空腹の度合いなども子どもの状態に影響します。寝不足がある場合には、部屋より先に睡眠を整えなくてはいけません。ただ、子どもにとって一番大切なのは、学ぶ様子をお母さんが機嫌良く見守ってくれるということです。勉強の見守りは、とくに子どもが集中しないときには、小言を言う時間になりがちです。ですがそれでは勉強が嫌いになってしまいます。様々な条件を工夫して、学習の時間帯を「夕飯の前」「4時から5時の間」などの形で日常生活の中に組み込み、日々のルーティンの一環としてしまうのが理想です。親がいちいち「やったの?」「早く!」と言わなくても取り組めるような段取りを考えてみましょう。

Vol.38 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2018年3月号掲載

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