子供の考える力・書く力はこうすれば伸びる!

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子育て相談 Vol.4

今月のお悩み

勉強について

考えるのがとにかく苦手で、「わからない」を連発。
親が勉強を見るにあたってのアドバイスをお願いします。
小学2 年生の息子です。とにかく考えるのが苦手。教科問わず文章問題はすべて適当に読んで答えるので、間違えてばかり。長文を書かねばならない記述問題などは「わからない」を連発し、全く自分で考えようとしません。
低学年の男の子というのはこういうものなのかと思いつつ、母親としてどこまで甘えさせていいものかと悩んでいます。つきはなしてみたり、ヒントを出してみたり、ご褒美で釣ってみたり……とあれこれ試してはいるのですが。小学生の間は、できる限り家で勉強を見てやりたいのですがどうすればよいでしょう?

先生の回答

日常生活の中で、考える場面をつくって、「考える力」の基礎を養っておきましょう。
もう少し様子を見てあげてください

 小学2年はこれから考える力が伸びる時です。考えることを無理強いしないで静かに見守ってみませんか。そのためには、勉強という切り口からではなく、日常の生活の中で考える場面をつくって想像力を育てましょう。文章題の意味を理解するためには想像力が必要です。
 考える力は訓練することで高まります。子どもは幼いころから様々な体験を重ねて考える力を身につけます。3歳の子どもは自分の身の回りのものを自分で選びます。歯ブラシやお茶碗、靴や帽子を「どっちがいい?」と聞けば、幼いなりに考え、好きなほうを選びます。この時、「どうしてそっちを選んだの?」と聞けば、理由を話すこともできます。
 この時期から、子どもが何かを買ってほしいと言ったら、「何に使うの?」「どんないいことがあるの?」などと質問をしてみましょう。ただ、「欲しい」ではなく、どんな時に、どんなふうに使いたいのか、それがあるとどういいのか、など子どもが想像力を使って考えるように問いかけます。この時の親の接し方が、子どもの想像力や考える力を伸ばします。基本的な方法は、3歳の子どもでも、小学生でも同じです。次のように考えてください。

①とにかく待つ!

 目的は「ちゃんと答えさせる」ことではなく、考えさせることです。親も一緒に「どうしてなんだろう?」と考えるような感じで、子どもに問いかけます。そして、急かさずに、子どもの答えをじっくり待ちましょう。待つ時間と、この時の親の我慢強さが、子どもが難しい問題に取り組む時の我慢強さ、根気強さにつながります。答えが出るまで、じっくりゆっくり、落ち着いて待つことが大切です。

②子どもの考えを先取りしない!

 子どもが言いたいであろうことを先取りして、「○○でしょ?」「○○なんじゃない?」と親が言ってしまうと、子どもは自分の考えを言えません。「どう思う?」「どうしたいの?」「どっちがいいですか?」と子ども自身の考えを述べさせてください。子どもの思考は、大人が思うよりかなり早くから発達しています。4~5歳にもなれば、日常的なことは子どもなりに理解しています。ところが私たち親は、いつまでも子どもを赤ちゃんの時のように扱います。何を欲しがっているのかを察し、先回りして与えてしまいます。その親心が、子どもの成長のチャンスを奪っています。

③まずは喜んで受け止める!

 子どもが答えたら、その内容がどんなものであれ、否定したり、笑ったりしてはいけません。子どもの答えは幼いかもしれませんが、子どもが一生懸命考えた結果です。考えを否定されたり、笑われたりしたら、考えることが嫌になってしまいます。「そうなのね」と喜んで子どもの考えを受け止め、「じゃあ、○○はどうなの?」と次の思考を促します。

④子どもの行動を先取りしない!

 自分で着替えて、自分で靴を履くことから始まり、子どもは自分のことを自分でできるようになっていきます。私たち親にできることはやり方を教えて待つことです。時間はかかりますが、子どもは自分で考えて行動することで、できるようになります。子どもが考える時間を待つように、子どもが行動する時間も待つようにしましょう。忘れ物をして嫌な思いをすれば、次からは忘れないような工夫をします。もちろん一回でできるようになるわけではありません。何度も何度も失敗しますが、繰り返しながら学びます。遅いから、不十分だからと親が口を出し、手出ししていては、子どもが悩んで考えるチャンスを奪うことになります。
 これは、子どもの仕事を子どもに任せるということです。出したい言葉、出したい手をぐっとこらえて、子どもに任せます。親の仕事は見守ることです。時間はかかりますが、できるだけ幼いころから子どもに任せていくことで、子どもは考える力を手に入れます。

 考えるというのは頭の中の独り言のようなものです。その独り言がうまくいけば「わかった!」となります。それには言葉が必要です。言葉がないと独り言は言えません。読書をしようというのはそのためです。私たちは本を読んで言葉を覚えます。親との日常会話も同じです。親とたくさんの会話を交わす子どもは考える言葉を持ちます。
 小学2年生であれば、今はまだ全てが発展途上です。やがて、子どもの力がぐんと伸びる時期が訪れます。それまでに、子どもの基本的な「考える力」を養っておくことが大切です。

Vol.4 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2014年9月号掲載

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