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子育て相談 Vol.51

今月のお悩み

忘れ物

忘れ物がひどくて悩んでいます。
今春小4になる長男は、各教科の教材をそろえることはもちろん、宿題に必要な教材を持ち帰ることもよく忘れます。
「困るのは本人だから……」とほうっておいた時期もあるのですが、いっこうに改善されず、3年生になって、「忘れ物が多い」といこうとでついに成績まで下がってしまい、親がチェックせざるを得なくなりました。忘れ物をなくすためのいい方法があれば教えてください。

先生の回答

子どもが忘れ物をするのは仕方のないこと。
親がサポートして、少しずつ減らしていきましょう。

 子どもの忘れ物は親の悩みの種です。本人のことだから、と任せるのも一つの方法です。でも多くの場合、それですぐに改善する可能性はあまり高くありません。忘れ物がなぜ起きているのかを理解し、どう防いでいくかを検討する作業は、小学生の子どもには少し難しいかもしれません。親がサポートして、少しずつ忘れ物を減らしていけるといいですね。

忘れ物がすぐにゼロになることはない

 親が知っておくべきことは、子どもがどんなに努力をしても、忘れ物がすぐゼロになることはないということです。大人でも忘れ物はします。子どもが忘れ物をするのは仕方のないことです。10あった忘れ物が、取り組みを始めて9に減り、根気強くくり返していくうちに徐々に5まで減っていく。子ども自身が成長していき、全てを自分で管理できるようになり、いつか2~3になっている、というイメージで臨みましょう。

忘れ物の傾向をつかみましょう

 まずは、子どもの忘れ物の傾向をつかみましょう。忘れ物には様々な原因があります。まず多いのは、イレギュラーな荷物を把握していないというパターンです。これは、メモすることを忘れてくる場合や、メモしていても確認していない場合などがあるでしょう。また、荷物の準備をする段階に問題があることもあります。十分な時間が取れない、集中できないなどの理由で、実際には準備が完了していないのに作業を終えてしまい、結果、忘れ物をするパターンです。体操着やプール道具など、ランドセルに入らない手荷物を忘れてしまうというパターンもあります。これら、様々な要因が組み合わさって忘れ物が起こります。お子さんの忘れ物はどのパターンが多いでしょうか。
 パターンが見えてきたら、家庭の中で、一番小さな取り組みで解決できそうな要因を探しましょう。たとえば、連絡帳にメモをしてこない、などの要因は、親の目の届かない場所でのことです。これを直させようとすると、つい口うるさく言うようになり、また、してこなかったときに責めてしまいがちです。ですからこれは、どちらかというと取り組むのが難しい要因になります。ですが、体操着やプール道具の持ち忘れなら、必要な日程のほとんどを事前に把握することが可能です。準備をして、最後に持ち出すのを忘れているだけですから、工夫も家を出るときの1回で済みます。

注意しすぎると諦めてしまうことも

 ところで、お子さんは忘れ物についてどう考えているでしょうか。親や先生に繰り返し注意されていると、「自分は忘れ物を防げないダメな人間だ」と思い込んでしまう可能性があります。「忘れ物は直らない、しょうがない」と諦めてしまうケースもあります。親の焦りから、「やる気を出しなさい」とか「しっかりしなさい」と迫らないほうがいいでしょう。「少しでも減らせたら、学校が楽しくなるんじゃないかな。簡単なところから減らしていけるよう手伝うから、一緒に頑張ってみない?」と、前向きに提案してみてください。
 そして、子どもと一緒に取り組みやすい要因を一つ選んで、対策を考えます。子どもは「学校で絶対メモしてくる」と言うかもしれません。「それができたらいいね。お母さんも一緒に手伝いたいから、家でできるものもあるとうれしいな」と言って、親の手伝えるところを見つけましょう。道具の持ち忘れなら、前日のうちに玄関に出しておくとか、ランドセルの上に乗せて置いておくという手があるかも知れません。時間が取れないのが問題なら、朝バタバタしないように前日に準備する。集中できないのが問題なら、子どもが楽しみにしているおやつや、テレビ番組、ゲームの時間の直前に用意の時間を設定して、3分以内に準備すると決めてタイマーをかけて取り組むなど、いろいろな案を出します。親の手伝いは声かけかもしれませんし、一緒に一つずつ確認をすることかもしれません。「お母さんは何したらいい?」と子どもに聞いてみましょう。いいアイデアが出るかもしれません。
 玄関のドアの内側に忘れ物のチェックリストを貼って、毎朝時間をとって確認するというのもいいでしょう。チェックリストは文字のほうがわかりやすい子と、イラストのほうがわかりやすい子がいます。文字では目が滑ってしまうけれど、自分や親がリストを声に出して読み上げるとよく確認できる子もいます。指差し確認で初めて持っていないことに気づくということもあります。いろいろなやり方を試してみてください。

 いずれにしても、一度にあまりたくさんのことを始めないことです。負担がかかって失敗すると、挑戦するのが嫌になります。少しのことから始めて、うまくいけば続ける。うまくいかなければほかの方法を試していく。このくり返しで、少しずつ忘れ物を減らす方法を見つけていきましょう。

Vol.51 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2019年4月号掲載

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