子供の考える力・書く力はこうすれば伸びる！

　１つだけ書かれている嘘を見つけると、答えが見えてきます。それを見つけるために、「○○が嘘の場合」と一度結論を仮定して、他の箱に書かれていることが本当かどうかを調べます。嘘が書かれている箱は１つだけのはずなので、矛盾が生じないかを考えましょう。
〈青の箱の文が嘘の場合〉
　青の箱の「この箱は空ではない」が嘘の場合、『青の箱は空である』となります。その場合、
・ 赤の箱の「メロンはこの箱の中」は『青の箱は空である』とは矛盾しません。
・ 緑の箱の「ミカンは青の箱の中」は『青の箱は空である』と矛盾します。
となり、嘘が書かれてあるのは青の箱１つだけという仮定が崩れるので、正解が導き出せません。
〈赤の箱の文が嘘の場合〉
　赤の箱の「メロンはこの箱の中」が嘘の場合、『メロンは青または緑の箱の中』となります。
・ 青の箱の「この箱は空ではない」は『メロンは青または緑の箱の中』とは矛盾しません。
・ 緑の箱の「ミカンは青の箱の中」は『メロンは青または緑の箱の中』とは矛盾しません。
２つの情報から、ミカンが青の箱の中、メロンは緑の箱の中という答えが導き出せます。
〈緑の箱の文が嘘の場合〉
　緑の箱の「ミカンは青の箱の中」が嘘の場合、『ミカンは赤または緑の箱の中』となります。
・ 赤の箱の「メロンはこの箱の中」は『ミカンは赤または緑の箱の中』とは「メロンが赤、ミカンが緑の箱」であれば矛盾しません。
・ 青の箱の「この箱は空ではない」は『ミカンは赤または緑の箱の中』とは「メロンが青、ミカンが赤または緑の箱の中」であれば矛盾しません。
この場合、それぞれは矛盾しませんが、赤と青の条件に矛盾が生じるので、正解が導き出せません。
　一度結論を仮定して、それに矛盾が生じないかを調べることは、数学においても正しい結論を導く有効な方法です。問題につまずいたときに試してみましょう。