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Vol.130 2020年度から小5・小6が「国算理社英」になります

 2020年度から小学5・6年生で「英語(正式には外国語科)」が教科としてスタートし、小学校が「国算理社英」の5教科に変わります。先行実施が始まっているため、現在小3・小4のお子さまの中にも、小学校で英語の授業が行われている地域があることでしょう。我々保護者世代が経験したことのない大変化とその影響についてご紹介していきます。

小学校の英語は、何をどのくらいやるの?

 現在小3・小4のお子さまには、年間55コマ用意されている総合学習のうち15コマを英語に振り替えることが認められていて、積極的な地域だと月あたり1〜2コマ程度の英語授業が行われていることでしょう。現在小5・小6では週1コマ(年間35コマ)が英語授業に振り分けられています。

 これが2020年度からは、小3・小4が週1コマ、小5・小6は週2コマに増えます。現在の小5・小6で行われている活動が小3・小4へ移行し、4年間で学ぶ単語数は「600語〜700語」とされています。現在中学校で学ぶ単語数は3年間で1200語(改訂前は900語程度)であることを考えると、小5・小6では楽しく歌ったりゲームをしたりするだけの授業構成にはならないことが想像できます。また、英語が教科になると国語や算数と同様に成績がつくことになります。大学入試改革に関する報道でよく耳にする「英語の4技能(聞く、読む、話す、書く)」の土台を育てる目的がありますから、我々が受けてきたようなペーパーテストはもちろんのこと、「聞く力」「話す力」を評価するためのテストも行われることでしょう。会話することを恥ずかしがったり、覚えたことをただ棒読みしたりするだけのやりとりだと、表現力や積極性で低評価となる可能性があります。

 こうした変化は中学校・高校の英語授業ではすでに表面化していて、我々保護者世代にはほぼ無縁だった「自分の気持ちや考えを英語で話す・書く」ことが重要視されていることが、中3生対象の調査結果からも明らかになっています(資料1参照)。

おそらく、小5・小6の英語授業においても中学校英語のつながりを考えた「書く」と、使える英語を目指した「話す」が構成のメインとなることでしょう。

「話す」「書く」は英語への関心・意欲につながる?

 今回小5・小6で英語が教科となることで、中学校と高校の授業はもちろん、高校入試と大学入試まで含めて英語学習の枠組みが大きく変わります。すべての目的が「学んだ英語を使える日本人になる」ことにありますから、その入口である「小学校で学ぶ英語」の役割については保護者の皆さまもしっかりと理解しておきましょう。特に前述の「自分の気持ちや考えを書く・話す」という作業は、中学生、高校生と成長する過程で積極的に取り組めなくなる(恥ずかしさや照れ)こともありますから、小学生のうちに慣れておくことが重要です。中3生対象の調査結果だと、「話す」「書く」活動をよくしているほうが英語への関心・意欲が高くなっていることがハッキリしているからです(資料2参照)。

この結果を見る限り、英語学習に対する関心・意欲の差は、定期試験や入試に対してだけではなく、その後の職業観・人生観にまで影響が生じるであろうことが推測できます。ますます進むグローバル化の中で、否応なく国際社会の一員としての振る舞いが求められるであろうこれからの子どもたちには「英語と一生付き合っていく」という意識を、ご家庭でしっかりと持たせることが必要です。「話す」「書く」の重要性を学んでこなかった我々だからこそ、今回の大変化に対してしっかりとその目的を理解して、お子さまと向き合わなければならないのです。

「事前に決められた正解のない問い」に答えるには?

 我々が子どもの頃の学習といえば「正解を追い求める」でしたが、今の子どもたちに課せられているのは世の中の変化と連動した「事前に決められた正解のない問い」に取り組むことです。「自分の気持ちや考えを英語で話す・書く」というのはその象徴と言えるでしょう。大学入試はもちろん高校入試にも、最近は「エッセイ型の英作文(自由英作文)」が出題されることが多くなりました。

「何を考え、自分なりに整理し、まとめるか」という問題解決能力が問われていることがおわかりいただけると思います。「英語で書かせる」という縛りがあるだけで、国語で出題されても不思議ではありません。「英語は自分の考えを述べるツールの一つなんですよ」というメッセージが込められ、英語の能力以前に「何を話すか、書くか」が問われます。ここを鍛えない限り、実生活はもちろん入試でさえ「学んだ英語を使える日本人になる」ことは難しいのです。

だからこそ、「作文を書ける小学生」には大きな価値があります。この英作文のように一見漠然としてつかみどころのない事象をよく分析し、明確な根拠に基づき自分の意見を論じるトレーニングを積み重ねた経験は、今後の英語学習だけでなく「21世紀を生き抜く原動力」としても多くの場面で求められることでしょう。

vol.130 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2019年2月号掲載

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