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Vol.8 先生の年齢って何歳がベスト?

 

 皆さんのお子さんが通われている小学校の先生は「若くてハツラツ」のタイプでしょうか、それとも「シブくて落ち着いた雰囲気」の方でしょうか。福田首相の退陣騒ぎが連日報道されていた9月上旬、ひっそりと「小・中・高校の教員の平均年齢」に関する調査結果が報道されていました。それによると、小学校教員の平均年齢は44.4歳、中学校教員の平均年齢は43.8歳だそうです(グラフ1・グラフ2参照)。
 ちなみに私はまだ平均年齢以下でして、体型はすっかりベテランですが職員室の中では若手で通用するのかもしれませんね。
 今回は「小学校教員の平均年齢が44.4歳」という調査結果の背景を考えてみたいと思います。

お子さんの先生の年齢は?

 学校や塾で直接子どもたちに接し、いくつかの学校の先生たちの仕事ぶりを客観的に拝見していると、特に小学生たちの溢れるエネルギー(しかも30人分)を40代・50代の先生が毎日一人で全部を受け止めるためには、想像を絶するパワーが必要であることが実感できます。自分にできるかと言えば正直自信がありません。そのくらい疲れる仕事であることは事実で、それを一生の仕事としてやり続けておられる方々には本当に頭が下がります。
 ですから私は「小学校教員の平均年齢が44.4歳」という結果からは、「ハツラツとした先生」よりも「疲れた先生」を想像してしまいます。みなさんはお子さんの通われている小学校の先生にどのような印象をお持ちでしょうか。


    

「熱意」で勝負の20代

 塾講師でも教員でも、当然ながら新人の頃は稚拙な技術しか持っていないわけです。そんな新人でありながら「よい先生」と言われる人たちは、例外なく「ほとばしる熱意」を武器にしています。
 子どもたちに接するときも、とにかく「今日一日が勝負」のまるで高校野球さながらのトーナメント戦の勢いで、技術が未熟である部分は「体力」でカバーしていくような指導をしています。又、こうした指導が肉体的にも立場的にもできるのが20代であり、この年代の最大のメリットです。そして、自分自身にちょっと子どもっぽさを残して「お兄さん・お姉さん」的感覚で子どもに接することも許される時期です。
 ところが30代・40代と年齢を重ねるにつれ、肉体的にも1年365日、常に全力投球というわけにはいきませんし、当然ながら子どもたちとの年齢差が大きくなれば、「兄・姉」では通用しなくなることは言うまでもありません。そのかわり経験という大きな武器を手に入れ、子どもたちとの接し方をシフトチェンジする必要に迫られるのです。


「全盛期」は30代後半!?

 どの世界であってもひとつのことを長く続けていれば全体を俯瞰(ふかん)できるようになります。いい意味で「手抜き」ができるようになるし、自身の技量も上がってきますから、徐々にではあっても「技術」と「熱意」のバランスがとれるようになってくるのです。
 「運動エネルギーと位置エネルギーの関係」のように、教員にも「エネルギー保存の法則」の類があるとすれば、その両輪は「技術」と「熱意」であり、この二つのエネルギーバランスが最も良いときが、その先生にとっての「全盛期」でありシフトチェンジの時期だと私は考えるのです。自分の経験から言うと、子どもに接する仕事をする人々の「全盛期」は30代後半くらいだと思います。塾業界には「35歳限界説」という考え方もあり、40歳前後で指導の第一線から退く人も少なくありません。
 だから私は、小学校教員の平均年齢は、少々「高いな」という感想を持ってしまうのです。


先生は年齢より「得意」で評価

 その後の動向にも目を向けてみましょう。45~55歳の層が多いのは大量に採用した時代の影響で、このため平均年齢はしばらく上がりそうです。しかしながら団塊の世代が定年を迎えた影響もあって、トータルで見れば退職者・採用者はともに増えており、少しずつではありますが若返りが進んでいるようにみえます。
 ただし、順調に世代の入れ替わりが進んでいるのは東京周辺の都県や大阪府など、大都市圏が中心であることも紹介しておかなければなりません。07年度の小学校教員採用試験結果を見ると、東京都の採用人数1129人に対して秋田県はなんと16人という狭き門となっています。
 これからは、地域によって「先生の質」がまったく違う時代がやってくるのです。

 最近の保護者の中には、担任の先生に対して「あたり」「ハズレ」といった評価をメールなどでやりとりしあう人が少なくないと聞きます。現実としてどの地域でも「全盛期」の先生は多くないのですから、双方のためにも「技術」と「熱意」のうち足りないものをチェックする「減点法」ではなく、得意とするものに目を向けてあげる「加点法」でチェックされることをお勧めします。

vol.8 ブンブンどりむ 保護者向け情報誌「ぱぁとなぁ」2008年 11月号掲載

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